宮沢賢治
2014-11-03


まぁ、ちょっとしたきっかけではあるんですが、なんだか読む気になってからいままで、家に最初からあった本に加えブックオフで買ったのを合わせて5冊ほど、片っ端から読みまくりようやく完読いたしました。 なんだか面白くって、最後まで躊躇無くいってしまいましたね。

 思えば宮沢賢治の小説はなんとなく学校の教科の中に浸透しきってるような気がします。
 「教科書に出てた」とか「図書室で見た」とか、「先生の読んでもらった」で、まるっきり知らないなってことはあんまり無いはず。 σ(^_^)の場合も教科書でいくつかの話は教わっていましたので。

 でも、比較的長編の「風の又三郎」や「銀河鉄道の夜」は、これまで読んだことはありませんでした。(^^;) 改めて読んでみると、独特の世界観がとっても不思議。あとは宗教的な要素もいろいろ含まれているのが分かります。彼は仏教徒かも知れないんだけど、小説の中身はそれにこだわらないような、もっといろんな宗教の混ざった感はありますが、表現の仕方は理解しやすいかも。

 でも私的に興味深いのは、人間が動物や植物、"もの"にいたるまでいろんなものと対等に会話することで広がっていく世界。「セロ弾きのゴーシュ」くらいは読んだことありませんか? あんな感じでいつもは違う世界で過ごしているもの同士が会話しているって、なんとなくファンタジックではありますが、実際にはできそうでできない世界ですよね。

 他にも、σ(・_・)が思っている以上に彼の作品の数は多かったんです。中には面白いよりも生々しい表現のものがあったり、ちょっと恐ろしすぎて絵本にはできないだろうなと思うようなものもありましたし、それらはみんな、その時代(大正〜昭和初期)の東北地方の環境、気候、生活習慣など、楽しいばかりでは無く厳しかったころの時代を反映した、それでも庶民的なお話しばかりでした。
 岩手を旅行してから読むようになったというのも、少々良かったのかも知れません。

 あ、記念館には以前に行ったことはありますよ。上にも書いたとおり今回のが無くっても、彼の作品はいくつかは知っていましたからね。でもまた行ってみたい。面白かった作品が増えると、また違った見方ができるかも知れないですからね。

 今回一通り読んでみて、初めて読んで面白かったのは「雪渡り」「蜘蛛となめくじと狸」「グスコーブドリの伝記」あたりでしょうか。
 
 「銀河鉄道の夜」のDVDも見てみたいなぁ。
[日々のこと]

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